旬刊わかる合気・できる合気術

51歳から始めた合気柔術の修行の様子、技の進歩、停滞、試行錯誤、考察を書き連ねていきます。

赤子の手をひねるような訳には

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合気術を習い始めて、最初の困難は相手の手首をひねる技でした。相手の差し出した手が右手だとすれば、相対してこちらも右手で、下から相手の手首を握ります。それを左回転させて、相手の身体を崩します。

 
    これがまあ、全くうまくいかないのです。先生にはコロコロ転がされるのに、私が掛けても先生の手首はビクともしません。ごくまれにうまくいくことがあっても、うまくいかない時と何がどう違うのか、さっぱり分かりません。
 
   理屈は、合気上げの時と同じです。相手と接触しているところは力がぶつからないように力を緩めます。そして、できるだけ遠くから、例えば命門(背中の下部、おへその裏側にあるツボ)のあたりから、動き始めて肩を伝わって腕に動きを伝えていきます。これでうまくいくはずなのですが、全く感じかつかめません。
 
   思いあまって、川津先生に相談いたしました。川津先生はわたしの技をかける様子をひと目見て言います。「どうしてうまくいかないかわかりますか?」先生がおっしゃるには
1、相手十分の位置、自分にとってはもっとも力をかけにくい位置で技をかけようとしている。自身の体の真ん中、下部でかけるべき。
2、肩、肘、腕の動きがバラバラになっている。つながる動きを意識してみるとよい。
ということでした。
 
 私は、ハッとしました。「站樁の腕、站樁の腕だ!」自分自身が、站樁の腕を用いれば合気がうまくいくという仮説を立てていたのに、この手首をひねるという見かけの動きが違うことに気を取られて、站樁の腕を用いることを忘れていた。と言うより、全く思いもかけなかったのでした。気がつけば簡単なことです。合気は站樁の腕を用いるなら、ひねり技も当然、站樁の腕を用いるべきなのでした。
 
 站樁を意識してこの技を川津先生に試してみるとなるほどうまくいきます。私はしばらく、感動のため思考が停止してしまいました。だんだんに落ち着いてくると、「合気の参考のために川津先生に中国武術の身体の使い方を教わるという方針は誤りなのではないか?むしろ、合気のうまくいかないこところを川津先生の見地から、修正してもらえばいいのではないか?」とそんな思いがむくむくと湧き上がってきました。
 
    数日たって、清水理佐さんという、美しい太極拳指導者の教室に参加いたしました。その時、武器の持ち方を示していただきました。しっかり持つという言葉で我々がイメージする武器の握り方は指と手のひらを武器の柄の部分に密着させて巻きつけた形です。ところが、これでは力が十分には伝わらないそうなのです。下の写真の様に手のひらをくぼませて、小指で引っかけるようにもち、親指は添えるだけなのだそうです。これで武器に力がうまく伝わるということは・・・・・
そう、人間の手にもよく伝わるはずなのです。
そう気がついてから、間もなく下の動画を発見しました。ドンピシャの大正解でした。
不思議なものです。人は意識していると必要な情報に遠からず行き着くもののようです。先生方には本当に心より感謝です。
 


東京稽古会135 包む 大東流合気柔術

これは、小手返しですので、回転が逆ですが、相手の手の握り方としては同じです。

 

さすがに、年度末で、古本屋と福祉の本業が忙しくなってまいりました。

落ち着くまでは、月刊になると思いますが、

時々更新の様子をご覧くださいますれば、幸いです。

 

それでは皆様、お元気で!

May the Force be with you!

※次回はモニター受講報告と受講者の感想を内容として2017年4月下旬に更新予定です。